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TDR50にTZMエンジンを載せる、TDM50作成。準備段階。 1、初めに なぜ、TZMか?理由として、 フレーム加工がステーの作成のみでいけそう、エアクリボックスを残したかった、セルもいいかなぁ、チャンバー・ラジエターがTDR用でOKかな、まだ載せてるのを見たことが無い、安く仕上がるかな、地元でのジム対決時に文句言われないかな、まぁ初めてだし。などがあります。 あと、TZR50Rでも良かったのですが、それだとTDMにならないので(笑) しかし、これが原因で難関が一つ増えました。 てことでヤフオクでTZMフレーム・ハーネス・エンジンを1500円でゲット。 エンジンはピストンクリップが外れてピストン・シリンダーに激しいキズ、しかも屋外放置でむちゃくちゃ汚い。クランクも回りません。フレームはたいしたキズも無く綺麗でした。 そしてTDRフレームを入手しました。これらを使いうまくいったらまともなTZMエンジンをゲットしようと思ってました。 まずは汚いエンジンをバラして綺麗にし、中身を抜いて組み、作業をやり易いようにしようと思います。 TZMフレームからステーを切って使えるかな?と思ってたんですが、無理でした。まぁ参考にはなるかなと(^^;) |
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2、まずはエンジンをバラして、仮組み しかし汚いこのエンジン。錆びも多くやり応えのある?やつです。 上の写真のように腰上・RLクランクカバー周りをバラした時点でこの有様(汗) さてクランクケースを割るのですが、ここでサービスマニュアルをゲット、後々配線も加工しなくちゃいけないし。 一応、特工を使うことになっているのですが、そんなものは持っていないし、ここで作業を止めたくない。 てことで自作特工を作りました。詳しくは(・∀・)イイ!!にてアップします。 まずはRクランクケースに特工を組み、真中のボルトを回し、プラハンでこつこつとやりながらケースを割ります。 ケースが割れたところで中からピストンクリップの破片が出てきました。 これが挟まって回らなかっただけなのでこのエンジンを綺麗に組んでシリンダーをボーリングすれば使えるかも(^^) この時点でTDM68計画になりました(笑)ジム対決は3FYかな(^^;) そしてLケースから同じようにしてクランクを外し、次はベアリングを外します。 適当なものをストッパーにし、橋の上のナットを回してベアリングを外します。 あとはFスプロケの付くミッションシャフトだけを残し、全部外した状態で組みます。 穴はすべてマスキングしてあります。 こうしてできた載せ替え場所決め用エンジン、けっこう綺麗です(^^) 事前の状態の写真がもっとあるのですが、お見せできないのが残念(^^;) ほんと、泥とオイルと錆びにまみれてました・・・ そして、かなり軽く片手で持てます。 これで作業時に楽が出来るでしょう(^^) あと、ノーマルキャブ・マニホを入手。さらにまともなハーネス(キーシリンダー・CDI付き)や小物を大量入手しました。 作業を始めてから部品が足らないなどでストップするのがいやなので、事前に必要になりそうなものはあらかた揃えました。 この時点でのやるべきことは、 エンジンステーの切り落とし・作成。 TDRチャンバー・チェーンライン・エアクリボックス等がすべてうまくフィットする場所を探す。(できるかな?) TZM・TZRエンジンの違いによる対策。(後ほど) とってもするどい方はお気付きでしょうが、実はまともなエンジンを入手しました。(6枚目の写真参照) カーボンインチャン・ミクニフラット24付きで(^^)68ccにするんだから願ったりでした♪ まずは50ccで完成したら68ccにしようと思います。 |
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3、フレーム・ステーの加工、場所探し。作成編。 メインの加工となるフレームの作成に入りました。 チェーンライン・チャンバーの干渉・スプロケの位置・キャブの位置・エンジンの角度・チャンバーのラジエターへの干渉等を考えて場所を決めステーを作ります。 まずはエンジン後部上側のステーです。 ペンで大体の形を書きます。ボルト穴の場所だけが重要なので形は大雑把でOKです。 二枚の鉄板にボルト穴を開けガッチリ固定します。 あとはグラインダーでペンのとうりに削れば同じ形のステーが二枚出来上がります。 これをTDR純正のステーを利用し片方を溶接し、エンジンを治具代わりにしてもう片方を溶接します。 キャブの角度が当初の考えより前傾してますが、ま〜、よし!ってことで。 エンジンはほぼ水平になっています。 スプロケの位置はほぼTDRと同じ所にきていて、アンチスクワット効果はおかしくならないでしょう。 エンジンの位置は決まったので前部と後部下側のステーを作ります。 こんな感じで結構適当に(笑)ダンボールで寸法を取り、前途の方法でステーを四枚作ります。あとは現物に合わせて微調整すれば完成です。 おっと、写真を撮るのを忘れていました。 左右のアンダーパイプを繋ぐように鉄パイプを溶接してあります。 これが補強兼前部ステーの台座となります。 完成したステーを、エンジンを治具代わりにして四箇所溶接します。 しっかし溶接は難しい、きちんと付いてるのか不安が残ります。 一応ハンマーでガンガン叩いてみましたが大丈夫そうでした(^^) これだけのステーでは強度的に不安なので、それぞれのステーを前後から挟む形で補強の板を追加することにします。 鉄板にこれまた適当に(笑)ペンで形を描き、グラインダーで形に仕上げていきます。 なんとか完成した補強板、これを作るのが一番疲れます。 音がうるさいし、ゴミも大量に出る。 でも、形になってくると妙にうれしかったりします。 この補強板を写真のように溶接します。 これで強度的には不安は無いでしょう。無いと困る。 ちなみに、2と3のステーのえぐってある部分は水抜き・ゴミ落ち用の穴です。 これでエンジン固定は完成し、残るはシフトシャフトの受けとなります。 TZMエンジンのシフトシャフトにそのままシフトペダルを固定すると、逆シフトとなってしまいます。TZR50Rだったら無加工で正チェンです。 手持ちのバイクが全車正チェンなので逆シフトはどうしても避けたい。 ボロのTZR50Rエンジンを買ったのでシフト周りを取り替えて対策しようと思ったのですが、シフトペダルを作り直せばシフトの受けを作ることでOKと判明(笑) てことで、ホームセンターで買ってきたステーを曲げてグラインダーで形を作り、図のように仕上げました。 これを溶接し、フレームの加工は終了♪ あとは全体が錆びてるのでグラインダー・電気ドリル・ワイヤーブラシ・錆び取り剤を使いこれでもかっ!って位に錆びを落としました。 あとは鉄用のサフを吹き、塗装・補修の簡単さから黒色に塗りました。 これでTDMフレームは完成。 さて、足周りでも組んでみるか。と思ったらステムベアリングが無いことに気付いた今日この頃・・・(汗) いや〜、長かったです(^^;) 場所の問題や時間が無かったのでなかなか進みませんでしたが、88モンキー乗りの市に溶接を手直ししてもらい、しかも工場にて作業できたので後半は良いペースで進みました。 サンクス!市! 次々出てくる問題を解決しながらの作業は難しくもあり、かなり楽しいです♪ |
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4、エンジンOH。 エアクリジョイント等フィッティングの前に本命のTZMエンジンをチェックしてみたら、リングもヘタってるし、ピストンに不具合がありシリンダーに痕が残ってました。ということで腰上OHしました。 あと、クランク室にはゴミらしきものが有ったので混合油で浸し洗浄。 クラッチ類には錆びも見られず良好。 各ギアも偏磨耗無し。 次はシリンダーをチェックすると、冷却水の通路が錆び錆びです。 組んでから錆び取り剤を入れてもいいかと考えましたが、目の前にタンク用の錆び取り剤があったのでこれを使って錆びを落としました。 こんな感じでラインを埋めて(ガムテじゃボロボロになりました。ビニテを併用すると良いでしょう)、予備の腰下に組んで、壁に立てかけて、ドライヤーの熱で効果促進しました。 丸一日置いて確認してみるとかなりきれいになってました。 どんな感じで錆びが取れていくか見れるのでおもしろかったです。 錆び止めコーティングもどうなるかがよく分かります。 気を付けるのはこぼさずにシリンダー内壁などに付けないことです。 今回は原液のまま使用したのですが、錆び止めコーティングの具合を見てるとタンクの錆び取り時など水で薄める場合、コーティングの膜が薄いんじゃないかと思います。 それに、最後は「水で流す」とありますが、このコーティング、水で溶けます。 あと、熱の有る無しは大きく違います。熱を与えたとたんに反応が始まりました。 今回は錆び取りと錆び止めを同時に行うタイプを使用したのですが、どうやら別々に行った方が効果が良いと思います。 錆びを落として中を綺麗にしてからコートする。が良いと思います。 まぁ、こんなもんでしょう。シフトシャフトからのオイル漏れがありそうですが、その時対応しようと思います。 |
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5、フィッティング作業。 さて、エンジンをフレームに載せて各部品を取り付けていきます。 セルモーターにも干渉せず、なかなか良い感じに搭載。 チェーンラインも完璧です♪ まずはキャブ。 初めは90°エルボのパワフィルのゴム部分を使って自作しようと考えていたのですが、TDRの純正マニホがピッタリで装着でき、エアクリからのジョイントにもピッタリ♪ マニホ内部の形もベロが付いて整流してるくらいであまり変わりません。 ただ、キャブの底(ドレン部分)がエンジンのねじ山に当たります。なのでキャブの底を少し削り、クッションを挟んであります。 TZMキャブはスローエアの通路がTDRキャブとは違い別となっています。 TZMはフレームにホースを挿すだけなので、ダートを走るにはすこし不安です。 なので、カメラのフィルムケースで第二エアークリーナーを作りました。 TDRのエアクリからのうねっとしたジョイント、これは細すぎると思います。TZMはノーマルでSJ35なのですが、このジョイントを使うとカブリまくりです。TZMは大きいジョイントだから35でOKなのでしょう。後々替えたいところです。 次はタコメーターワイヤーです。 これもTDR用では付かないのでTZR50R用を注文したところ、長すぎました。付くことは付きますが、タンクの中まで行ってタコメーターに繋がっています。 TZM用がピッタリかもしれません。 写真で上に向かっているワイヤーが確認できると思います。 次はオイルポンプワイヤーです。 これはTDR用では合わず、TZM用のワイヤーを注文したところ、スロットルからのASSYでしか取れないとのこと。 ヤマハさん、お願いだから部品はバラ売りして下さい。 まぁ、無いと仕方無いので購入し、TDRワイヤーに組みます。 チャンバーとの兼ね合いからポンプ自体のワイヤーホルダーを少し曲げて装着しています。 次はクラッチホルダーです。 TDRのクラッチワイヤーでは、少しだけ長さが合わず付かないので、クラッチホルダーを削って装着しました。 エンジン側の受けも違うのですが、気にせず取り付けています。抜け止めにワッシャーでも入れようと思います。 ラジエターはTDR用でボルトオン。 ホースもTDRでOKなのですが、私はラジエターからヘッドへの通路を加工してしまいました。はい、ムダな加工です。 ホーンは写真の位置にマウント。もちろん12V用です。 そして、チェンジペダル。 シフトシャフトにそのまま付けると逆シフトなのでフレームに作った受けにTZR50R用シフトペダルを加工したものを取りつけ正チェンにしています。 ペダルの角度を間違えるとギアが入りにくくなります。写真のものよりペダル先端が上にくるようにするとベストです。 あとは、リンク部に純正のゴムを取り付け錆び対策すればOK。 もちろん、チェーンガードも装着できます。 次はチャンバーです。 事前に干渉しないような場所に搭載位置を決めていたのですが、城北チャンバーに変更したので干渉してしまいました。 なので、バーナーであぶりながらTZRスイングアームと同じ方法で少しだけ広げ、サイレンサーへのジョイントパイプを少し曲げました。 これで、どこにも干渉せず、良い位置にマウントできました。 チャンバーボディのステーはエーモンステー等で自作すればOKです。 次はハーネス類です。 幸いなことに、TDRはタンク下に結構なスペースがあるので、そこにCDI等などを配置し対応。 ブレーキセンサー等細かい接続は配線を作り直して対処しました。 ただ、キルスイッチが純正では設定されていなく、CDIからの配線が無いのでどうしようか考えています。 あとは球類を12V用に換えます。 これでほぼ出来あがったので外装等を取りつけ、TDRらしくしていきます。 サスのタンクの位置は同じで空いた所にカーボンインチャンをマウント。 しかしこのインチャン、とても口が細いです。 まぁ、無いほうが高回転時のアクセルのツキは良くなるので今後のチューニング段階では取り外そうと考えています。 タコメーターはTZR50用です。 11500rpmでレッドですが、TZMは12000rpmからレッドです。 ここにやっと完成しました。 セル始動できたときは思わずニンマリしてしまいますね♪ |
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6、フレームマウント。 そういえば、マウントを載せるのを忘れていました。 こんな感じで二枚のステーを挟む形で補強を入れてます。 後ろ側・上だけはエンジン脱着のため、作りが少しだけ違います。 大変でしたが、とても面白く勉強になりました♪ |
これからはいかにチューニングするかが問題です。しかし、私みたいなド素人でもやればできるもんですね。 |